元暴言検事「市川寛弁護士」の取り調べとは!?
過去に冤罪を作り出してしまったことを著書「検事失格」の中で告白された元暴言検事の市川寛弁護士。
メディアで検察の裏側を次々と暴露してワタシたちを驚かせてくれていますが、その中でも強引な取り調べ方法はひと際強烈な印象を与えてくれました。
その強烈な取り調べ内容の数々をご紹介していきます。
もくじ
自白調書の捏造を先輩に教わる!?
市川寛さんが検事になって3年目にこんなコトがあったそうです。
市川さんが取った自白調書を見た上司が「この調書はヌルい」「やり方を見せてやる」と言って見本を見せてくれたそうです。
その「見せてくれたやり方」というのが以下のとおり。
|
この時に被疑者が署名したら自白調書の完成。
署名しなければ「これはお前(被疑者)の調書じゃなくて俺(検事)の調書だ!と怒鳴りつけろ」と教えられたそうです。
「ヤクザと外国人には人権は無い」と教わる!?
大先輩の検事からは驚くべきことを教わったと言います。
その驚くべき内容とは「ヤクザと外国人には人権は無いと思え」ということ。
さらに「外国人は日本語が分からないから、日本語だったらいくらでも罵倒していい」とも教わったと言います。
暴力は黙認!?
また、筋金入りの特捜検事だった上司からは暴力が黙認されているかのような教育も受けたと言います。
その教育内容は「生意気な被疑者は机の下で脛を蹴ってやれ」「あえて特別公務員暴行陵虐罪をやれ、それが特捜のやり方だ」というものでした。
「特別公務員暴行陵虐罪」とは、刑務所の看守などの公務員が被疑者や被告人に暴力をふるうなどの罪のことです。
一時期ニュースなどで話題になった「被疑者を壁に向けてずっと立たせておく」というのも教わったそうです。
先輩検事の中には「外国人を取り調べる際に千枚通しを突き付けて罵倒した」という人もいたようですね。
「こうやって自白させるんだ」と市川さんに言わんばかりに・・・
市川寛元検事が佐賀市農協事件でやったとされる取り調べとは
市川さんが主任検事を務めた2001年(平成13年)の佐賀市農協事件では、恐喝的・恫喝的な取り調べが行われていたことが、こちらの「佐賀市農協事件の無罪事例報告」に記されています。
その内容を見ると、
|
などが記されています(実際にはもっと酷いことも言っていたようです)。
取り調べの激しさを表すエピソードがあります。
同じ事件の被疑者が同じ場所・同じ時間に取り調べを受けていたところ、近くの取調室から怒声が聞こえてきたそうです。
あまりにヒドイ怒鳴りようだったため「少年をあんなに怒鳴らなくてもいいだろうに(取り調べは少年刑務所で行われてそうです)」と自分の取り調べの担当検事に言ったところ、「あれはオタクの組合長が取り調べられている声だ」と言われたと言います。
その組合長さんというのが市川さんが担当して取り調べていた相手だったのです。
近くの取調室から部屋を越えて聞こえてくるくらいの怒声。
しかも、自分も取り調べを受けているにもかかわらず、(その時点では)見ず知らずの他人の心配をしてしまうくらいの怒声というのは、想像もできないくらいに激しいものだったのでしょう。
最後には市川さんの声がかれていたというのも、その激しさを物語っていますよね。
取り調べの激しさは検察の意地!?
このように激しい取り調べが行われる裏側には「検察の意地」があるようです。
検察は「正義のお役所」としての自負があるため、起訴をしてしまったら絶対に無罪は出せないと言います。
「正義の役所だから負けるわけにはいかない」と。
市川さんによると、検察は勝てる(有罪にできる)事件しか扱わない、有罪をとれそうになければ不起訴にする、とのこと。
その選別ができるのが検察なのだそうです。
本で検察の裏側を知ることができます
市川寛弁護士が検察の裏側を赤裸々に語った本を出版されています。
また、市川弁護士が担当した佐賀市農協背任事件で冤罪の被害を受けた方のご家族も本を出版されています。
一つの事件を、冤罪加害者と冤罪被害者の双方の視点から知ることができる貴重な本ですので、一度ご覧になってみてはいかがですか?
■「検事失格」著:市川寛
■「いつか春が 父が逮捕された『佐賀市農協背任事件』」著:副島 健一郎
まとめ
強烈な内容の数々でしたね。
これらの行為が「お役所」の中で「公務員」によって行われているとはとても信じられません。
「正義の執行」という使命を果たすのは生半可な覚悟では務まらないのかもしれません。
しかし、その想いがいつしかレールから外れ暴走してしまった部分もあったのかもしれませんね。